SDGsへの取り組み
ケルヒャーは、クライメイト・ニュートラルな生産、原材料のリサイクル、そしてプラスチック包装の削減を目指します。サステナビリティは、ケルヒャーのグローバルサプライチェーンに深く根づいています。社会的な課題への取り組み。ケルヒャーにとって、それは価値を守ることです。
2025年に向けた私たちの目標
環境への配慮と気候の保護。それがケルヒャーの行動の基本です。これまでケルヒャーは会社の効率化と省資源化を体系的に進め、社会のステークホルダーとしての役割を果たすために常に新たな目標を設定してきました。そして今、2025年までの目標として、ケルヒャーは新しい一歩を踏み出そうとしています。また、2020年に設定したこの企業としての目標とともに、ケルヒャーは国際連合(UN)が提唱する17の持続可能な開発目標の達成に向け、必要な役割を果たすことも目指しています。持続可能な開発目標(SDGs)とは、2030年までに達成すべき経済、社会、環境レベルでの持続可能な開発における優先事項と目標のグローバルスタンダードです。一企業であるケルヒャーにとって、SDGsはサステナビリティの目標の基本的枠組みとなっています。ケルヒャーは、自社の業務とともに、その枠組みに沿って世界的な課題を克服する役割を果たすことができます。ケルヒャーの目標をまとめた3つの取り組み、それが「ゼロ・エミッション」、「リデュース、リユース、リサイクル」、そして「ソーシャル・ヒーロー」です。
ゼロ・エミッション(Zero Emission)
2021年から、ケルヒャーの全工場をクライメイト・ニュートラルに
ケルヒャーはCO₂フリーで世界的に生産を行いながら、クリーニング市場でも有数のクライメイト・ニュートラルな企業を目指します。グリーンエネルギーを使用して排出を最低限に抑え、削減できない排出に関しては気候保護プロジェクトに資金を提供することで相殺します。すでに多くの工場ではLED照明や太陽光発電システムを導入しています。イタリアのクイステッロにあるケルヒャー最大の施設では11,500 m² の床面積で年間360,000 kWhの電力を発電し、イギリスのバンベリーでは1,000枚弱のソーラーパネルを一挙に設置して子会社の年間消費電力の44%を太陽光で発電することに成功しています。またヴィネンデンの本社でも、太陽光発電を活用するとともに、建物の暖房システムにシングル・ユースのパレットを再利用して資源の循環を実現しています。
2021年以降、ドイツから国内外への出張をクライメイト・ニュートラルに
ケルヒャーは出張を減らし、鉄道、車両、航空機による出張で発生する温室効果ガスの排出を削減します。削減できない排出に関しては相殺します。ケルヒャーでも定着しつつあるオンライン会議も環境保護活動のひとつとなります。またケルヒャーでは、電気自動車の導入もさらに進めています。
リデュース、リユース、リサイクル(Reduce, Reuse, Recycle)
2025年までに、あらゆる製品梱包のサステナビリティを最適化
ケルヒャーは、製品と製品表面の安定性を向上させ、プラスチックを使用しない梱包の実現を目指しています。屋外用モバイルクリーナーOC 3の梱包ではすでにポリスチレンを完全に廃止し、段ボールに切り替えています。その結果、梱包全体のサイズ縮小にもつながっています。
2025年までに、家庭用高圧洗浄機の再生プラスチック含有量を最大50%に
ケルヒャーは、製品に使用されるバージンプラスチック量を削減し、再生プラスチックへの代替を体系的に進めています。2012年以降、製品に使用される再生プラスチック量は4倍になりました。高圧洗浄機のアクセサリーであるスプレーランスの製造は再生プラスチックに切り替え、ナイロン66を使用しています。再生材には、リサイクルされたエアバッグの素材や製造過程の残材から抽出された原料を使用します。これにより資源循環型の生産を実現します。
2020年から、海洋プラスチックごみの削減と再利用を支援
ケルヒャーは、海洋プラスチックによる汚染を削減するため、環境保護団体「One Earth One Ocean(OEOO)」と協力します。この活動の一環として、ビーチクリーン・キャンペーンや、川や河口でプラスチックを回収して再利用可能な資源の循環の中へ戻すOEOOの技術革新などを支援します。2019年には、OEOOとの初の共同プロジェクトを成功させました。
2025年までに、サステナビリティを新しいビジネスモデルの柱に
シェアリング、サービス、リサイクルなど、ケルヒャーのビジネスモデルを見直します。Kärcher Used Equipment GmbHが中古製品の整備とヨーロッパでの販売を担当し、ケルヒャーの製品を廃棄せず長くお使いいただけます。また、カレア(Kalea)のキッチンコンポスターとの協同で持続可能な製品開発という新しいアプローチにも取り組んでいます。ケルヒャーが自社開発するこのコンポスターは、高度な技術により生ごみをわずか48時間で栄養豊富な堆肥に変えることができます。
ソーシャル・ヒーロー(Social Hero)
2025年まで、社会的取り組みとして価値の維持に注力
ケルヒャーは、世界中で実施する社会的取り組みで共通の目標を掲げています。寄付と協賛、長期的な協力、従業員による取り組みという3つの分野で、ケルヒャーは社会のステークホルダーとしての役割を全うし、価値の維持に努めます。その価値には、文化的協賛などによる文化的価値や、「SOS子どもの村(SOS Children's Villages)」への協力などによる家族的価値があります。ケルヒャーは、2011年にSOS子どもの村への協力を開始して以来35ヵ国で、その活動を支援しています。
2025年までに、サステナビリティのための先見的なサプライヤーリスクマネジメントシステムを確立
ケルヒャーは、直接サプライヤーの社会的・環境的影響を分析し、体系的に改善します。そのため、新規サプライヤーの選定や既存サプライヤーの評価では、サステナビリティを最も重要な決定要因のひとつとします。この戦略の一環として、サステナビリティと納期厳守を両立させていくためのグローバル監査や包括的な情報集積を活用します。