お客様導入事例|雑草除去

ケルヒャー業務用品を導入いただいたお客様の事例をご紹介いたします。

 

 

導入事例:日本ロード・メンテナンス株式会社様 温水除草システムによる雑草除去

導入事例:日本ロード・メンテナンス株式会社様 温水除草システムによる雑草除去

課題と背景

成果

道路の清掃・維持管理においては、景観保全、事故の予防や視認性の確保、害虫の発生元の根絶など、沿線住民のニーズは高く、沿道環境の向上が望まれていた。それらに対応する中でも、ガードレール下のガッター(歩道と車道の境界となる縁石)部分の隙間から生えてくる雑草は機械では刈りにくく、手で刈るしかなかった。しかし、どうしても根は残るため、また生えてきてしまう。

ケルヒャーの温水除草システムを活用すれば、約100℃の熱湯を大量に作ることができる。この熱湯を雑草に直接掛けることで、植物体のタンパク質の構造が変わり雑草が枯れる。これにより除草頻度を少なくすることができる可能性がある。

従来の、雑草を手で刈る除草作業は、かがんだ姿勢をとり続ける必要があり、作業員にとって苦渋を伴う大変な作業だった。特に夏場は過酷な暑さの中での作業となる。作業員の疲労や熱中症の心配を考えても、こうした苦渋作業を軽減させる必要があった。

・手作業での除草では1日あたり3人での作業で300m程度の除草が 精一杯だったが、導入後は同じ時間で1㎞ほどの除草作業ができるようになり、作業効率が3倍以上に。

・高温水を掛ける作業は立ったままできるため長時間かがむ必要がなくなり、苦渋作業は大幅に軽減された。環境負荷が小さく、近隣からのクレームも予防できた。

導入背景や課題

沿道住民からの要望で多い、ガードレール下の雑草の除去作業において
除草剤を使わず、手作業でもない「新たな除草方法」を見つける必要があった

高速道路や一般道の清掃・補修などの維持管理業務や、橋梁の伸縮装置工事や耐震補強工事などを手掛ける日本ロード・メンテナンス株式会社様。沿道住民の暮らしだけでなく、経済を支えるためにも欠かせない道路の交通確保のために、日々様々な取り組みを行っています。

道路の清掃・維持管理においては、車両からの落下物(砂利・砂や木片)、道端に捨てられたごみ(空き缶やビンなど)の除去だけでなく、道路脇や安全地帯などに生育する雑草の除去も大事な仕事となります。ケルヒャーの温水高圧洗浄機と除草ノズルを組み合わせた温水除草システムを導入した背景について、常務取締役 道路部長の稲垣孝氏は次のように語ります。

「当社が道路の清掃や維持管理を行うにあたっては、沿道住民からは景観の保全、事故の予防や視認性の確保、害虫発生元の根絶など、様々なニーズが寄せられます。中でも、ガードレール下のガッター部分に生育する雑草は見苦しいもので、その除草への要望はとても強いです。しかし、ガッター部分に生える雑草は、回転刃を有する草刈機を使った除草だと石が飛び散ったりして危険が伴いやすく、結果として除草剤を散布するか、手で刈るしかなかったのです。

除草剤の使用に対しては、一部の沿道住民や近隣の農家の方々が気にされることがあります。そうなると手刈りによる除草とならざるを得ませんでした。一方、手作業での除草は、常にかがんだ姿勢で行うため、体への負担が大きく苦渋を伴う作業となります。

特に夏場は過酷な暑さの中での作業となるため、作業員の疲労や熱中症の心配を考えてもこの苦渋作業を軽減する必要がありました。除草が必要な場所はたくさんあることから、こうした課題は業界全体で抱えているものであり、何か良い方法を見つけることが業界における長年の懸案事項だったのです。」

人力による雑草の除去 かがんで雑草を除去するので、身体への負担が大きい

選択のポイント

発動発電機が不要で、いつでもどこでも作業ができ、地球にも優しい
温水高圧洗浄機と除草ノズルを組み合わせた「温水除草」に新たな可能性を見出す

日本ロード・メンテナンス株式会社様では、業務で使う車両や機械を洗浄する目的で、8年ほど前からケルヒャーの温水高圧洗浄機を導入していました。

「ある時、ケルヒャーの営業担当者から、温水高圧洗浄機と除草ノズルを組み合わせた温水除草システムの提案を受けました。『これは使えるかもしれない』と驚嘆し、さらに詳しく聞くと、海外ではすでにこうした活用事例がたくさんあることもわかったのです。

植物は、タンパク質を含んでいます。この植物根に高温水をかけることでタンパク質の構造が変わり、枯れるというメカニズムに着目し、非常に画期的で有効な除草方法だと感じました。その際、ケルヒャーの温水高圧洗浄機を活用すれば、特許取得済みのバーナー技術で最高98℃まで熱湯を吐出できるため、除草効果も高いと思いました。しかも、エンジンタイプですから、発動発電機が不要で持ち運びやすく、水タンクがあればどこでも作業ができます。加えて、冷めれば水ですので安全・安心で地球に優しいことやコストを削減できるのも大きなポイントでした。」

  • 温水除草システムの仕組み温水除草システムの仕組み
  • 温水除草システムの仕組み温水除草システムの仕組み

導入後の成果

お湯をかける簡単な作業のため作業効率が3倍以上になり、苦渋作業も軽減
今後は大学との共同研究を進め、さらに効率的な施工方法の確立を目指す

「ヒートコイル式の温水高圧洗浄機と3種類の除草ノズルなどのアタッチメントを組み合わせた、温水除草システムを導入し、除草作業を行っています。雑草の種類によってタンパク質の構造が変わる温度は異なる可能性がありますが、最高で98℃の高温水を安定して吐出できるため、雑草を根からしっかりと枯らすことができます。

何より、高温水を掛けるだけですから作業が簡単です。作業効率が劇的に上がり、これまでは1日あたり3人での作業で300m程度の除草が限界でしたが、導入後は同じ人数・時間で1㎞ほど作業できるようになりました。3倍以上も作業効率が上がったうえに、除草の回数も削減できる可能性があることから、除草作業に掛けていた時間を別の業務にあてることも可能になりました。

加えて、大きな課題の1つだった苦渋作業の大幅な軽減にもつながっています。立ったままの姿勢で高温水を掛けるだけの作業ですから、かがみ続ける必要がなくなり、作業員の足腰への負担も減っています。夏場でも熱中症の心配が減少し安心して除草作業ができるようになりましたね。発動発電機がなくても作業ができるため、水を入れておくタンクと温水高圧洗浄機さえ車に積めば良く、準備も楽になりました。」

お湯を使った除草システムはまだまだ浸透していないため、作業時はトラックに「高温水による道路除草実施中」の横断幕を張り、新たな技術を用いて除草作業を行っていることをアピールしているといいます。沿道住民の方々からの反応も上々だそうです。

「現在は、ガードレール下のガッター部分に限定して温水除草を行っています。ガッターの構造上、雑草はコンクリートやアスファルトでできた舗装や路盤の隙間から生えています。土の量が少ないので、効果的に枯らすことができるようです。
現在、温水除草における適切な施工時期や抑制期間、効率的な施工方法の確立に向けて、東京農業大学 地域環境科学部 造園科学科 田中 聡 助教との共同研究を進める予定です。ここで得られる結果なども踏まえて、街の景観保持の切り口で行政への提案を進めていきたいですね。

2021年1月には、国土交通省近畿地方整備局による現場ニーズと技術シーズのマッチングを目的とした「新技術発掘のための取り組み」に、「道路除草のコストを縮減する技術」として選出されています。現場での施工により得た知見を生かし、温水除草システムの有効性を広く伝えていければと考えています。」

  • 温水除草システムを使っての雑草除去テスト かがまずに立ったまま除草作業ができる
  • テストによって根絶された雑草 除草後数か月たっても雑草は生えない

日本ロード・メンテナンス株式会社

本社所在地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-17-4 日本ロードビル
資本金 2億円
事業内容 道路清掃、植栽作業、雪氷対策作業、事故復旧作業、交通規制作業など

URL:http://www.nihon-road.co.jp/

日本ロード・メンテナンス株式会社

導入製品

製品ページで製品スペック、カタログをご案内しています。

温水高圧洗浄機エンジンモデル HDS 1000 BE

温水高圧洗浄機エンジンモデル HDS 1000 BE

温水除草システム

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