日本橋クリーニングプロジェクト
日本橋をケルヒャーしました。
ケルヒャーは、ボランティア活動の一環として、主要国道の基点である「日本橋」を、名橋「日本橋」保存会と協力して洗浄することで、その美しさを次世代につなぎます。
2011年、架橋100周年を迎える日本橋
2011年4月に架橋100周年を迎える「日本橋」を記念して、ケルヒャー ジャパン株式会社と、名橋「日本橋」保存会は、国の重要文化財である『日本橋』を洗浄・再生する『日本橋クリーニングプロジェクト』を、2010年11月1日(月)から約6週間を掛けて実施します。
これは、現在の石造二連アーチ橋の日本橋が来年架橋100周年を迎えるにあたり、長年に渡って付着した汚れを洗浄し当時の風合いを取り戻して、元気な日本橋に再生することを目的としています。
洗浄作業はケルヒャー社のCSR活動として、世界各国の歴史的建造物・彫像を洗浄・再生するクリーニングプロジェクトの指揮をとる、洗浄スペシャリストのトルステン・モーヴェスが来日。実績のある修復家2名と日本法人スタッフを加えたプロジェクトチームを組み、2007年3月に事前テストを行った上での最適な洗浄方法として、温水高圧洗浄とパウダー洗浄(無害の炭酸カルシウムなどを噴射)で、洗浄剤・化学薬品等は一切使用せず100年の汚れを落とします。
11月1日(月)に安全祈願祭を行い洗浄作業がスタート。始めに下流側に設置した足場から日本橋側面、高欄の洗浄を約3週間掛け実施、その後上流側を同様に洗浄します。洗浄作業は12月中旬に完了して、新生「日本橋」のお披露目は2010年度内を予定しています。
日本でのケルヒャークリーニングプロジェクトは、2000年に実施した広島平和記念公園の9体のモニュメント、2008年に栃木県足利市の松田川ダムで行ったエコ・アート以来、3度目の実施となります。このような歴史的建造物の洗浄を通じて、日本の清掃文化に貢献してまいります。尚、当プロジェクトは日本橋架橋100周年記念事業、ケルヒャー創立75周年記念事業、日独交流150周年記念事業として開催されます。
現在の日本橋の様子
洗浄完了後のイメージ
実施概要
■名称 | : | 「日本橋クリーニングプロジェクト」 |
■内容 | : | ケルヒャーの歴史的建造物や彫像を洗浄する「クリーニングプロジェクト」として、来年の架橋100周年を前に、国の重要文化財 である「日本橋」の汚れを洗浄し再生するプロジェクト |
■実施場所 | : | 日本橋の側壁・高欄 |
■実施期間 | : | 2010年11月1日(月)~12月10日(金)※天候や都合により日程等は変更になる場合があります |
■洗浄方法 | : | 温水高圧洗浄とパウダー洗浄 |
■スタッフ | : | トルステン・モーヴェス(ケルヒャー洗浄スペシャリスト)、修復家2名、ケルヒャー ジャパンスタッフ2名 |
■主催 | : | ケルヒャー ジャパン株式会社、名橋「日本橋」保存会 |
■後援 | : | 報知新聞社、在日ドイツ大使館 |
日本橋の歴史
日本橋日本橋は、1603年(慶長8年)4月に徳川家康の全国道路網整備計画により架けられ、東海道、中山道など江戸五街道整備の起点となった。
その後、幾度かの焼失がありつつ、1911年(明治44年)4月3日に現在の石造二連アーチ橋が20代目の日本橋として架けられた(花崗岩製(御影石)、橋長49m、幅27m、設計:米本晋一、装飾様式:妻木頼黄、装飾制作:渡辺長男)。
1944年(昭和19年)3月の東京大空襲。日本橋の上にも焼夷弾が降りそそぎ、現在も橋のあちらこちらに焼夷弾の痕跡が残っている。
1963年(昭和38年)に日本橋上空に首都高速道路が開通した。
1968年(昭和43年)、江戸の風情が消え行くことに危機感を抱いた、日本橋地区のデパート、商店、企業が『名橋「日本橋」を守る会』を結成。
1999年(平成11年)5月13日、日本橋が現役の国道道路橋で初の重要文化財に指定される。
震災前の日本橋の様子
スケジュール
2010年11月1日(月)~12月10日(金)
※天候や都合により日程等は変更になる場合があります。
- 11月1日・・・安全祈願祭・スタートセレモニー・洗浄開始
- 開始3週間頃・・・下流側洗浄完了
- 開始6週間頃・・・上流側洗浄完了
- 12月10日・・・洗浄完了予定
- 2010年度内・・・完成披露予定
洗浄はどのようにして行われるのか?
日本橋の洗浄は、次の様な行程で洗浄されます。
- 業務用温水高圧洗浄機「HDS 13/15 S」にて、40°広角ノズルと設定温度約100℃での温水高圧洗浄。
- 排気ガスなどによる汚れのひどい場所には、炭酸カルシウムでのパウダー洗浄を行い、全体の色調の調和を図る。経年による変色(茶色)は残ると思われる。
- 黒く硬い層となったところは、高炉水砕スラグでのパウダー洗浄を行う。汚れが取れても黒い変色は残ると思われる。
- 最後に温水高圧洗浄にて橋全体をすすぎ、粒子が表面に残らないようにする。
業務用温水高圧洗浄機「HDS 13/15 S」
パウダー洗浄機「低圧パーティクルブラスト」
テスト洗浄の様子
2007年3月21日(水・祝)~23日(金)の3日間、洗浄スペシャリストのトルステン・モーヴェスが来日しテスト洗浄を実施。
高圧洗浄機で橋の外側をテスト洗浄
洗浄部分はこんなに白く
関係者へ高圧洗浄の様子を披露
入念な調査を実施
パウダーでもテスト洗浄
関係者を前にデモンストレーション
手の跡がくっきりと残りました