表面洗浄による接触感染対策
表面洗浄には、目に見えるホコリを除去するなどの美的効果よりむしろ、衛生面の安全性を確保する目的があります。病気の伝染を防ぐことができるため、特に公共施設やオフィスなど、人が集まる場所では重要な対策となります。
※このページは、ドイツのケルヒャー(Alfred Kaercher SE & Co. KGH)が公表した資料をもとに日本語に翻訳したものです。日本の規制などの観点から一部、削除、改変または追記しております。内容および解釈についてはオリジナルが優先することをご了承ください。
衛生洗浄に関する注意点
ホコリを除去しながら接触感染も防止するには、定期的な表面洗浄が特に重要となります。その際清掃者が感染しないよう、感染保護用のゴム手袋などを準備しましょう。
表面洗浄を行う際は、ふきんや雑巾をまめに交換し、バケツ等の水に戻さないよう心がけることで、汚染を防ぐことができます。布やワイピングカバーを事前に準備し、清掃の際は必ず色分けルールを守ることで、細菌の拡散を防ぐことができます。
雑巾・モップをこまめに交換し、清掃効果を向上
清掃中にトイレなどの細菌が他の場所に移らないよう、清掃物ごとに雑巾やモップを交換する必要があります。オフィスや病院などでは、部屋ごとの交換も必要です。これにより、細菌が別の部屋に広がるのを防ぐことができます。
雑巾の16面折り
雑巾の16面折りは、表面洗浄を衛生的に行う方法として、スプレー式洗浄剤とあわせておすすめしています。もともとは医療分野で編み出された手法で、2つ折りを4回繰り返してできる裏表16面を洗浄剤で湿らせながら使用し、すべての面を使い終わったら処分し新しいものと交換するというものです。
HACCP(ハサップ)も考慮した色分けシステム
色分けシステムも、安全かつ衛生的な清掃に役立つ方法の一つです。清掃対象のエリアを「赤」「緑」「青」「黄」の4色に色分けし、区別しやすくするのが目的です。
「赤」・・・トイレ、男性用小便器および周辺エリアのタイル。
「黄」・・・洗面台、水回りのタイル・棚・ドア・鏡、洗い場、浴槽などの衛生エリア。
「青」・・・机、食器棚、椅子、棚、暖房器具、ドアなどの家具や建具。
「緑」・・・清掃や除菌が必要な介護エリア(介護ベッド)、手術室、キッチンなどの特別エリア。
これにより、トイレ掃除に使用された雑巾がデスクのホコリ取りに使用されたりすることで、細菌が移るのを防ぐことができます。それぞれの色のバケツ、布、清掃用スポンジもご利用いただくことをお勧めします。
注:本ページは、衛生管理の参考にできるものとして翻訳して公開しております。掲載している手順や情報などにより予防・治療などの効果があると保証するものではございません。情報は2020年3月25日現在を元に構成しております。今後の研究・調査などにより状況や対処・衛生管理方法などが変わることがございます。ご了承ください。
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