工場全体の粉塵をセントラルバキュームシステムで効率的に回収
セントラルバキュームシステム は、工場全体で発生する粉塵などの廃棄物を1か所に集めることで生産効率を向上、安全で清潔な労働環境の提供に貢献します。
産業用バキュームクリーナー1台では吸引力が不足する場合、必要台数を連結することでより広範囲の清掃、回収を可能にするシステムです。
セントラルバキュームシステムとは?
セントラルバキュームシステムは、工場全体に配管を張り巡らせ、各所に設置された吸引口から粉塵やゴミを強力に吸引し、一カ所に集めるシステムです。従来の産業用バキュームクリーナーと比較し、更に以下の利点があります。
- 生産効率の向上
掃除機の準備と後片付けが不要になり、また、回収したものを捨てる作業も軽減、もしくは、失くすことが可能になるため、広範囲の清掃を短時間で可能にし、作業者の負担を軽減します。それに伴い、生産ラインの稼働時間を最大限に確保できます。
集塵能力が高いため、清掃後の粉塵飛散を抑え、安全な作業環境を実現できます。 - 安全で清潔な労働環境の提供
粉塵を効率的に除去することで、爆発や火災などのリスクを低減できます。
粉じんの吸入ばく露による健康障害を防ぎ、労働者の健康を守ることができます。
工場内の清掃を容易にすることで、衛生的な作業環境を維持できます。若い人も働きやすい環境が実現できます。 - その他のメリット
制御盤も用いて、複数個所の金属の切削屑や粉塵等を自動で1か所に回収する自動吸引のシステムを構築することも可能です。
※切削屑や粉塵が落ちてくる場所が特定できる場合 - 自動吸引にすることで、危険な場所の清掃も安全に行える場合があります。さまざまなオプションが用意されており、工場のニーズに合わせたシステムを構築できます。
セントラルバキュームシステムの仕組み
セントラルバキュームシステムは、以下の主要コンポーネントで構成されています。
- 吸引機: 強力な吸引力を生み出すモーターとファンを備えています。
- 配管: 吸引機から各吸引口まで粉塵やゴミを運ぶパイプです。
- ホッパー: 吸引された粉塵やゴミを集める箱です。実績ベースで最大1000Lの手動開閉ホッパーがあり、それ以上必要な場合は、吸引しながら廃棄が可能な自動廃棄ホッパーにすることで、2000~3000Lの大量のゴミでも一度に吸引し続ける事が可能です。
- 制御盤: 自動吸引時や、お客様の機械とのシステムを連動させるとき、遠隔でのスイッチオン、オフするときや、自動廃棄ホッパーを動かすときに使います。
清掃時間の短縮、労力の軽減
- 掃除機を持ってくる。
- コンセントにプラグをさす。
- 吸引をする。
- 吸引したものを廃棄場所に移す。
- 掃除機を片づける。
掃除機の場合
セントラルバキュームの場合
(自動廃棄機構採用)
吸引する。のみ!!
※決まった場所にできるゴミの回収なら、ノズルを置いて自動回収
セントラルバキュームシステムの選び方
セントラルバキュームシステムを選ぶ際には、以下の点に注意する必要があります。
- 工場の規模とレイアウト: 工場全体の広さや清掃対象となるエリアを考慮する必要があります。
- 発生する粉塵の種類と量: 粉塵の粒径や発生量によって、必要な吸引力や集塵能力が変わってきます。
- 予算: 初期投資だけでなく、ランニングコストも考慮する必要があります。
- オプション: 遠隔操作機能や騒音対策など、必要なオプションを検討する必要があります。
セントラルバキュームシステムの導入事例
セントラルバキュームシステムは、さまざまな業種で導入されています。以下は、導入事例の一部です。
- 産業廃棄物中間処理業:産業廃棄物中間処理業では、瓦礫を破砕機で粉砕してリサイクルしていく過程で、工場内のあちこちに粉塵が発生します。吸引するのみで粉塵をコンベアに戻せるようになります。回収した粉塵を何度も運ぶ作業を減らし、作業効率が向上します。
- 金属加工業:複数個所の工作機から出る切粉を1か所に回収するシステムを導入しました。切粉を受けるホッパーを工作機ごとに作り、そのホッパーを配管とつなげ、制御盤と電磁弁付き空圧バルブを用いて、タイミングをずらして、バルブを1か所ずつ開いて回収します。
- 鋳造工場:鋳物を作る折に必要な砂を3m下のピットから吸い上げてコンベアに戻す仕様により、回収砂をバケツリレーで戻す作業をなくしました。
- アスファルト合材プラント:アスファルトを作るプラントでる建屋内の2階から5階にある粉塵を1階から配管を縦に1本とおして吸引し、全て1階に集めるようにしました。
- バイオマス発電プラント:バイオマス発電の原料となる木片を配管をとおして回収し、自動廃棄ホッパーでコンベアの上に戻す仕様により、清掃を効率化しました。
石坂産業株式会社様(粉塵回収)
瓦礫を破砕機で粉砕してリサイクルしていく過程で、工場内のあちこちに粉塵が溜まってしまう。粉塵の量が多いため、毎日清掃しないと粉塵が山になり、生産に支障をきたしていました。粉塵は広範囲に広がり、それをスコップと一輪車を使って何度も行き来して回収し、コンベアに戻しているため、かなりの重労働に・・・。
配管込みの採用事例
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産廃・リサイクル
吸引機が配管をとおして、工程中の粉塵を吸引し、自動廃棄ホッパーに回収。
回収した粉塵をコンベアに戻し再利用するシステム。大型吸引機を2連結
自動廃棄ホッパー
工程中をカバーする配管
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アスファルト合材
外から約15mの高さまで配管を設置し、建屋内に入れ、中の粉塵を1階に回収。
大型吸引機を外からつなぐ
高さ15mの配管施工
配管を建屋の中に入れ清掃
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金属切削加工
金属加工工場での様々な採用事例
各工作機の切粉を自動吸引
工作機の中を吸引
回収後の切粉をチップコンに落とす
制御オプション
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吸引箇所でスイッチオン
吸引箇所にスイッチを設け、バキュームクリーナーの電源をオン
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お客さまの機械と連動
お客様の工作機と連動させ、ワークの加工時に出る粉塵を稼働時間中連続吸引
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バルブ制御で1カ所ずつ吸引、複数の工作機の切粉を1カ所に集める。
拡大図
◆バルブ・・・制御盤の信号により開閉
◆製造工程で回収物ができる場所が特定されている場合は、下がホッパーになっている箱を用意。その下にバキュームの吸引口を設け、自動で回収。ホッパー作成例
回収方法オプション
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ドラム缶キット
200Lの市販のドラム缶を活用
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カスタムホッパー
ニーズに応じて製作。最大1,000Lまでの実績
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プリセパレータ
フォークリフトで移動可能180°近く回転して楽に廃棄
フォークリフトで移動可能。
2点吊り可能レバーの上げ下げで蓋開閉 -
自動廃棄ホッパー
エアーシリンダーで蓋の開け閉めを行うため、回収後の廃棄の手間がなくなります。大量の粉塵でも長時間連続吸引可能。
外径8mmのチューブで0.45Mpa出せるエアーが必要
①~⑤のプロセスでどちらか1つの蓋は常に閉じており、
真空度が保たれるため、吸引しながら廃棄をし続ける事が可能。 1サイクルMin30秒
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