未来の清掃を牽引する! ケルヒャーの床洗浄ロボットが持つ革新的なテクノロジーとは
2023年4月、ケルヒャーが日本市場に投入した新製品、業務用床洗浄ロボットの「KIRA B 50」は同社の高い開発力を感じられるプロダクトです。この床洗浄ロボットは、清掃業務における人手不足と業務効率化の解決策として導入される床洗浄ロボットの中でも、業界最高レベルの自律性と安全性を実現した次世代のモデルです。
そこで、ケルヒャーのドイツ本社にあるロボティクス部署のシニア・ダイレクターであるフランク・フックス氏にインタビューを行い、新製品の特徴や技術的なポイントについてお聞きしました。
彼のコメントをもとに、床洗浄機ロボット「KIRA B 50」の注目すべきテクノロジーに迫ります。
床洗浄ロボット「KIRA B 50」の進化にみるテクノロジーの革新とは
KIRA B 50
- ケルヒャーが持つローラーブラシ技術
- プレスイープ機能とサイドブラシ
- 作業幅55 cm、最大2,300㎡/時の洗浄性能
- 160 Ahリチウムイオン電池
フックス氏によれば「KIRA B 50」は、ケルヒャーが長年培ってきた技術力と革新性が凝縮された結晶であると言います。
「KIRA B 50は、従来の床洗浄ロボットが抱えていた課題を解決し、新たなスタンダードを確立しました」
ロボティクス部署/シニア・ディレクターのフランク・フックス博士
新しいセンサー技術により、KIRAは周囲の状況をリアルタイムで把握し、障害物を回避しながら効率的に清掃を行います。
特に、建物の壁や隅々まで行き届くクリーニングは、多くのユーザーから高く評価されており、さらにフックス氏は、「KIRAはデバイスをロボット化したものではなく、真のロボティクスの力をフルに活かしたものです」と自信をのぞかせます。
また「KIRA B 50」のユニークなセールスポイントについて、フックス氏は以下のように語ります。
「KIRAは高度なオートメーション・システムで動き、障害物があってもそれを避けます。一度充電をすると、3.5時間稼働するバッテリーが搭載されています。そして、洗浄した後の汚れた水を排水し、タンクを洗浄してから、新たな清水を補給し、自動的に再スタートするのです」
さらに、ユーザーに特に好評なのは、KIRAの2種類の「ブラシシステム」です。
まずサイドのブラシが壁際のゴミを掃き中央に寄せ、中央の2本のローラーブラシはそのゴミを受け皿へ回収するのと同時に、洗浄水による“こすり洗い”をします。これにより、事前の除塵がほとんど不要になるため、ユーザーにとって非常に便利な仕組みとなっています。
安心のサポート体制
この「KIRA B 50」は高度なテクノロジーを搭載していますが、それに伴う安心のサポート体制も整備されています。フックス氏は次のように説明しています。
「メンテナンスのサポートを含んだ販売を行なっており、3つのサービス契約のカテゴリーが用意されています(日本でのサービスメニューは2つのみ)。
問題が生じた場合、まずは遠隔で機体かデバイスの問題かをチェックし、データから原因を解析します。
また遠隔での問題解決が難しい場合は、各国のパートナーが現地に伺い、ユーザーサポートを提供するという仕組みになっています」
このように、「KIRA B 50」は製品の進化だけでなく、ユーザーの方の使い勝手全体に焦点を当て、安心して利用できる仕組みが整えられています。
国別の適応と進化
ケルヒャーは多様な国々で「KIRA B 50」を販売していますが、それぞれの国の環境に適応させるため、現地でのリサーチが欠かせません。フックス氏は次のように語ります。
「すべての国々が異なる環境を持っています。ですから、現地に行ってお客様の声を聞くことも大切です。それをソフトウェアに反映するのです。
例えば、スイスの巨大モールでは、フロアと壁は黒くピカピカのガラスタイルでつくられていました。そのせいで最初はKIRAには位置の認識がしにくかったのです。
反射するガラスタイルをKIRAが認識することが重要で、障害物によって作業がいちいちストップしてしまうとお客様にはご満足いただけないので、ソフトウェアをパーフェクトに改善することが課題でした。」
こうして問題は解決され、今では全世界のモールやスーパーマーケットなどにも販売を計画しています。
日本市場への適応と展望
もちろん日本市場においてもリサーチが行われ、フックス氏はこう述べます。
「昨年、日本の展示会に行ってきました。日本からのリクエストで、駅にある点字ブロックの問題点もリサーチを開始しました。
駅のような公共機関はとても重要なマーケットです。充電時間が短縮されて需要が広まることでしょう。
ただ、もう少し価格帯が抑えられれば、更に需要は広がると思います。今後、よりコンパクトなKIRAが発売できれば価格の値ごろ感も出るとみています。バッテリーもさらにコンパクトになり、充電時間も短縮していくでしょう。」
こうしてケルヒャーは日本市場においても床洗浄ロボット「KIRA B 50」を進化させ、需要に対応していく計画を明らかにしています。
フランク・フックス氏のコメントを通じて明らかになるのは、ケルヒャーが製品だけでなく、ユーザーの生活や環境にまで焦点を当て、その適応力と柔軟性に裏打ちされた製品の進化です。
床洗浄ロボットのKIRA B 50はテクノロジーの進歩だけでなく、国ごとの異なるニーズにも応えるフレキシブルなアプローチが詰まった製品。ケルヒャーの先進性が感じられるプロダクトなのは間違いありません。
インタビューアー:浦江由美子
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床洗浄ロボットは、現状の把握(清掃人数、時間帯、頻度、床面、汚れ具合、保管スペースなど)と導入した場合の品質やコストのメリットを、十分に試算、比較、検討する事が確実でスムーズな導入につながります。
総合的なご相談も含め、是非、ケルヒャー ジャパンへお問い合わせください。